アップサイクルの根底にあるのは…

アップサイクルの根底にあるのは…

 

バングラやベトナムで暮らしていた時に、帰国のタイミングでお土産を買って帰る。

近所の子供達や子供の友達に現地の民芸品などを渡す。(意外と高い)

モノに溢れる日本では大して喜ばれる事のないお土産達

 

日本に滞在中、100均で現地の人たちにお土産を買って帰る。
ボールペンなど文具が人気がある。

みんな大喜びで「やっぱり日本製は品質がいい」と言い
いつまでも大切に使う。

 

 

厳密に言えば、日本製でもなければ、品質が良い訳でもない。

 

 

使い手のモノを大切にすると言う扱い方が良いだけの事

 

モノそのものの耐久性はモノを所有する人のモノに対する思いで変わる。

 

 

中学生くらいになると、少しおしゃれに目覚める。
私たちの時代はネットのない世界
ファッション誌を読みあさり好みの服を見つけたり、店舗を探索する。

 

決して安い価格ではない。
コツコツ貯めたお金でドキドキしながら買った記憶がある。

大切なものだから大切に扱う

 

衣料品に関わらず、本来、モノと言うのはそう言う価値観だと思う。

 

 

値段が安いとか?高いとか?
ファストファッションだから?ラグジュアリーだから?
とか関係なく、大切にするか?しないか?と言う問題だと思う。

 

これは消費者だけの問題ではない。
作る側、売る側、企画する側と供給するすべての人にも言える事。

 

大切にしているモノが人の目に触れられる事なく、着られる事なく、棄てられていく

本来、供給する側からしたらとても悲しい出来事

それを許してきた過去20年間が今、あるゆる側面で副作用が起きている。

 

そして今、様々の方法でこの課題の解決にあたる取り組みにチャレンジしている人たちが日本でも増え、一般消費者の方の意識も変わりつつある。

 

私たちはその多くの方法の中の一つであるアップサイクルと言う方法で課題解決にあたっている。

 

それぞれ方法は違えど、みんなが目指すゴールは同じだと思っています。

 

アップサイクルへの想い

 

アップサイクル活動をされている方の中でも活動を開始した動機付けは様々だと思います。

 

私の中で根底に眠る思いは「もったいない」と言う事

 

こと繊維に関しては生産者でもあり、消費者と言う立場だったのですが、
作る立場でも、買う立場でも単純に「もったいない」と言う思いが先行していた。

 

最近では
年間で40億着供給されている内、13億が新品のまま棄てられていると言う風に言われています。
全体の30%以上が使われないまま棄てられている。

 

環境問題がどうのこうのと言う前に単純に「もったいない」と思う。

 

多くのエネルギーや資源、そして労働力を掛けたにも関わらず捨てられる。
「もったいない」と言う感情意外には思いつかないです。

 

しかし残念ながら
アップサイクルはこれらの問題を解決するほど万能ではありません。
これらの事実がある事を認識し,ライフスタイルを変えるきっかけにして貰うツールでしかないと思っています。

13億着の廃棄衣料をアップサイクルしたところで、アップサイクルしたモノを廃棄する事になる。

 

 

そもそも原因は何なのか?

 

大量の廃棄をせざるおえない原因はいくつか?考えられます。
・ブランド棄損 (低価格で流通しない様、ブランド価値保護の為、廃棄する)
・大量生産が必要とされる生産国での生産が増えた
・長期的なリードタイムを必要とする国での生産が増えた
・店頭が常に商品が溢れた状態を作るには余剰在庫が必要

 

一般的にはこれらの原因が上げられるかと思います。

 

ここからは個人的な意見であり、感情的で、精神的な思いですが

20年ほど、繊維業界でOEMと言うポジションで仕事をこなして感じた事はビジネスの構造そのものが、誰かに責任転嫁しやすい構造だと言う点です。

 

消費者の皆様からするとブランド商品の多くは自社で企画していると思われると思いますが、実際はブランド側に商品の企画提案をするOEMメーカーや企画会社などが存在します。
*すべてがこの構造ではないです。

 

私がこの業界に入り始めた頃はそのOEMでのポジションは生産担当と言う位置づけでした。

 

そして関係性もパートナーシップが強く、お互いの強みを出し合う。と言う比較的良好な関係

 

ブランドのコンセプトやそのシーズン毎にあるテーマに沿った商品展開をブランド側で企画し、それに準じた素材の提案や生産を請け負うと言うのが主な役割

 

 

ところが年を追うごとにその責任比重はドンドン移り変わり、
最終的には
「売れるモノを提案しろ」
「他社の売れてる商品をリサーチしろ」
「他社より安く作れ」

 

関係性も主従関係に移り変わり、完全に不公正な取引関係になって行きました。

本来は商品の製造を請け負うと言う役割だったので、商品の品質の善し悪しと言うのが評価の対象だったのに、それに加え、売れる商品を提案できる企業なのか?と言う点も評価される時代に移り変わりました。

その評価は貢献度などと言われ、プロパー消化率(初期設定上代)が高ければ、貢献度が高い企業とされます。

そして
この貢献度が高くても卸価格が高ければ、企画だけ吸い取られ、製造は他社に依頼すると言う悪儀の事を平気で行える関係性にまでなり下がっていました。

 

ここまでくれば、
売れればブランド側の評価
売れなければ提案企業の責任となり、売れなければ次のシーズンの仕事が減る

 

そして「1回お休みしましょう」と肩を叩かれ、また何シーズンか?経ち、ほとぼりがさめるとお声が掛る。 この繰り返し

 

SDGsで言うところの12.作る責任、使う責任

この構造では作る責任は構造上破綻してしまいます。

 

なぜなら売れない事を他社に責任を転嫁できるから…

責任がない=自社商品に愛がない。

 

最悪の場合、評価だけではなく、商品を返品したり、実質的なダメージも与えます。

 

本来、冒頭でもお話したとおり、
自身が携わった商品が人の目に触れられる事なく、着られる事なく、棄てられていく

この事に思いを抱かないのであれば、モノづくりに携るべきではないと思います。

 

自ら生み出したものに責任を持たないのは育児放棄と何ら変わりのない行為だと思います。

 

幸いにして、私が勤めていた企業では
「たかがTシャツ1枚でも多くの人の協力でできている。それを粗末にする奴は自分も同じ扱いをされるぞ」と教えられ、「そう言う気持ちの企業とは取引しなくても良い」と言う風にも教えられた。

 

たった1枚のTシャツにも愛を持ち、大切に扱い、その思いをユーザーに伝える。

精神論的な事ですが、とても大切な事だと思います。

 

精神論で社会の構造が変わる程、甘くわないと思いますが、根底にモノを大切にすると言う理念がない限り、構造を作りかえることもできない。

おそらく多くのアップサイクルやエシカルファッションに携る方も根底にある思いは同じはず。

 

棄てると言う選択肢がなくなる。
棄てるモノがなくなる。

 

そう簡単ではありませんが、実現を目指したいです。

 

究極はアップサイクルするモノがない。する必要がない世界を作る事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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