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「より良いものをできるだけ長く」と言う消費選択は不可能なのか?

「より良いものをできるだけ長く」と言う消費選択は不可能なのか?

2020/01/15

「より良いものをできるだけ長く」と言う消費選択は不可能なのか?

 

ワークショップや環境講座などで

「必要な時に!必要なモノを!必要なだけ!」
「良いものをできるだけ長く」
と言う選択を選びましょう。と言うお話をさせて貰います。
 *良いものと言う定義や価値観はそれぞれに違います。
  高いもの=長持ちとは限りませんが… ここでは良いもの=高いものと定義させて頂きます。
  更に高いもの=ファストファッション・量販店以外のものとします。(もちろん一概に定義できませんが)

 

そのリアクションは
「前者は何となく理解できるし、実行できそうだけど…」
「後者は…
とは言え、先立つものが…  わかってはいても安いもの選んじゃいますよね!」

 

現実的にはそうですよね!
実質賃金が上がらない。
労働負荷は増す。将来不安も増す
可処分所得はない

 

こんな状態では“安さ”が購買意欲の最大の要因になりますよね。
私もそうです。

 

現状でより良いものを購入する事はできないのでしょうか?
引用元:繊研JOB新卒

平均単価の変化を過去10年間で見たものです。07年には6対4の比率だった低価格衣料と中間価格以上のバランスは16年にはほぼ拮抗(きっこう)しています。

07~11年までは、衣料品の平均単価も下がり、その分、低価格分野のシェアが伸び、中間価格以上のシェアは減るという構図でした。その後、12、13年は平均単価がそれほど変化せず、低価格、中間価格以上双方の規模が増えました。この2年は服の価格の相場が全体として上がっていたことになります。
引用元:繊研JOB新卒

服の平均単価が13年まで一般的な家庭に暮らす消費者が家計支出に占めるファッションへの支出金額を抑えるのにぴったり寄り添うように下がっていることが分かります。その結果、服の年間購入枚数も、07~13年は60枚前後の水準を維持できています。

この状況は14年から変わりました。円安や消費税アップで平均単価が上がり始め、服への支出も増えないので、平均単価が9%上昇した15年の購入枚数は50枚程度になりました。この傾向は平均単価が若干下がった16年も続いており、家計支出の総額から服に回す金額はさらに減少しています。
引用元:繊研JOB新卒

 

上記資料から
購入平均単価2,592円×年回購入枚数50枚=年間の衣料品支出129,600円
*衣料の定義が不確定要素が高いですが、被服及び履物との事なので、下着などを含む着用するすべてとします。

やはりこうやって見ると年間で衣料品に充てれる支出は13万程度、月平均で見ても1万円程

単価も購入枚数も低下しているのが現状ですね!

一方で購入から棄てるまでの期間がこれまでの半分になったとも言われています。
*これまでがどれくらいの期間で現状はどれ位なのか?と言う明確な数値データーは見つからず…

皆さんが商品を購入される場合、無駄な消費をしているとは思いませんが、
もし
「必要な時に!必要なモノを!必要なだけ!」


比較的理解しやすく、実行出来やすい方法で消費する事を
心掛けた場合に年間の支出額を維持してより良い買い物をするには

130,000円=購入枚数50枚→購入平均単価2,600円
130,000円=購入枚数45枚→購入平均単価2,889円
130,000円=購入枚数40枚→購入平均単価3,250円
130,000円=購入枚数35枚→購入平均単価3,714円
130,000円=購入枚数30枚→購入平均単価4,333円

購入し、所有する量を最少化する事で実現可能になります。
つまりミニマライズするという方法です。

でも消費量が少なくなれば、益々、消費が低迷し、新品で廃棄される衣料品が増えるのでは??と疑問に思われるかも知れませんが…

 

   低価格=薄利→多売が必要


と言う構造だからこそ大量生産が必要になります。

利益の薄いものはより多く売る必要があり、売り逃しを避けたい。
より多く売る為に安い労働力をより多く活用する必要があると言う負のスパイラルが生まれる。

 

しかし売り手にとってもより良い価格の商品が消費されて行けば、多く売る必要が無くなります。
多く売る必要が無くなれば、店舗スタッフ等の労働負荷も解消されます。

そしてこの循環はいずれ自分の元に収入や所得として帰ってきます。

 

ミニマライズする事は利益低下ではなく、
資源の過剰使用を削減し、過重労働の削減にも繋がります。

 

ミニマライズされ、販売価格が上がる事で
大量生産が必要な海外生産の比率を下げ、国内生産量を増やす事ができるかも知れません。 
そうなればリードタイムの短縮にも繋がり、少量で短サイクルな生産サイクル構築が可能になるかも知れません。

業界が懸念する売れ逃しも過剰在庫問題も解決するかも知れません。

 

地産地消になれば、雇用も生まれ、更に新たな購買層を増やす事も出来ます。

 

SDGsの目標.12は「つくる責任、つかう責任」

 

*SDGsとは・・・持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます
引用元:外務省 JAPAN SDGsAction Platform

 

「つくる責任、つかう責任」が並列に並んでいます。

世の中の社会問題はつくる責任を全うしない供給側の責任だけではなく、使う側の消費者にも責任がある、と言う意味合いだと思います。

 

責任と言うと重く捉えてしまいがちですが、選択だと思います。

 

値段だけではなく、
商品がつくられる背景や所有する量と所有してからの扱いをどう選択するか?

それが我々、1人の消費者としての責任です。

 

私たちの選択の仕方で世界の方向性が変わります。

 

私なりの結論はミニマライズする事

無駄な商品を減らし、消費するモノを集約し、集約したモノにお金を投下する。

 

皆さんも自分オリジナルの「つかう責任」を考えるのも面白いかも知れませんし、
それをみんなで楽しくシェアするのも良いかも知れませんね!

 

 

 

 

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