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単価は半減、供給量は倍増。誰が得をして、誰が損をしているのか?〜ファッション業界の負のスパイラルを考える〜

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単価は半減、供給量は倍増。誰が得をして、誰が損をしているのか?〜ファッション業界の負のスパイラルを考える〜

単価は半減、供給量は倍増。誰が得をして、誰が損をしているのか?〜ファッション業界の負のスパイラルを考える〜

2025/06/09

単価は半減、供給量は倍増。誰が得をして、誰が損をしているのか?〜ファッション業界の負のスパイラルを考える〜

 



最近、「1990年には6,846円だった服の平均価格が、2019年には3,202円にまで下がった」というデータを見かけました。

さらに、同じ期間に国内の衣料品の供給量は20億着から37.7億着へと倍近く増加したそうです。



価格は半分になったのに、供給は倍増。これは何を意味するのか?


この構造を知れば知るほど、「これって誰のための仕組みなんだろう?」と疑問に感じずにはいられません。

 



 1着あたりの販売価格が半減した理由とは?

このデータが示しているのは、国内で販売された衣料品の1点あたりの平均価格です。百貨店やファストファッション、通販などを含めた総販売額を販売数量で割ることで算出されます。

この30年ほどの間に、私たちの服の買い方・売られ方は大きく変わりました。



特に2000年代以降は、「ファストファッション」と呼ばれる低価格・大量生産の衣料品が市場を席巻。

ユニクロ、H&M、ZARAといったグローバル企業が世界中で急成長し、服は「高価なもの」から「気軽に買い替える消耗品」へとイメージが変わっていきました。

その結果、1着あたりの価格は下がり続け、逆に流通する量はどんどん増えていったのです。

 

ここで毎度のように突っ込みが入ります。

 

『作る枚数が増えたのだから、雇用も増えたのでは?』

 

確かにそうかもしれません。

 

ですが、それは不当な残業が増え、休日もなく、働き続ける過酷な労働が増えたとも言えます。

 

 

実際、2013年4月24日にバングラデシュ ダッカで発生したラナプラザ事故では、

納期を優先したばかりに工員を閉じ込めたことで発生した人災です。

 

             ラナプラザ事故について


 単価が下がった分、誰が得をしたのか?

一見すると「安く買えるようになった」という点で、私たち消費者は得をしているように思えます。
確かに、昔に比べれば1,000円台でTシャツやパンツを気軽に買える時代になりました。

しかし、その裏側には多くの「見えないコスト」が潜んでいます。

まず、得をした側を冷静に見てみましょう。



▸ 製造小売(SPA)型の大手グローバル企業
彼らは商品の企画・製造・販売までを一貫して管理し、大量生産と効率化でコストを徹底的に削減することで利益を上げてきました。

価格が安くても、売れる数が圧倒的に多ければ収益は確保できます



▸ 短期的には「お得」に感じる消費者
今すぐ服が必要な人や、ファッションに多くのお金をかけられない人にとっては、この安さはありがたいものです。



 その一方で、多くの人が“損”をしている

この低価格・大量供給の構造の影には、多くの「犠牲」や「歪み」があります。



▸ 海外の縫製工場・労働者
アジアや中南米など、低賃金で働く労働者たちによって服は作られています。児童労働や過酷な労働環境の問題もたびたび報道されています。安く作るために、人件費は極限まで削られているのが実情です。



▸ 日本国内の中小アパレル企業や職人たち
大量生産・低価格化の流れに対応できず、多くの企業が撤退や廃業に追い込まれました。

長年受け継がれてきた日本の縫製技術やものづくりの文化も、徐々に失われつつあります。



▸ 地球環境
大量生産された服の多くは、売れ残って廃棄されます。衣料品の生産には大量の水・エネルギーが使われ、廃棄にはCO₂が排出されます。

 

ファッションは今や、石油業界に次いで2番目に環境負荷の高い産業とまで言われています。



▸ 消費者自身
「安いからたくさん買う → すぐに壊れる・飽きる → また買う」のサイクルに巻き込まれ、結果として無駄な出費が増えていませんか?

また、モノへの愛着や「修繕して長く使う」といった価値観も薄れつつあります。



 負のスパイラルに陥ったファッション業界
        •       安くしなければ売れない
        •       売れ逃しを防ぐために大量生産
        •       売れなかったら値下げ・廃棄
        •       利益確保のためさらに原価を下げる

こうした構造は、まさに負のスパイラルです。
企業側も「このままでは持続可能でない」と感じている一方で、急には方向転換ができないジレンマがあります。

 消費者も安さを手にした分、巡り巡って、自身の収入も下げることになり、結果的に安い物しか選択できなくなったというのが、顛末です。



 持続可能な未来のために、私たちができること

この構造を変えるには、企業や政治だけでなく、私たち一人ひとりの「選び方」や「考え方」がとても大切です。

 


例えば
        •「なぜこの服はこの価格なのか?」を考える
        •  地元の作り手やブランドを応援する
        •  少し高くても長く使える服を選ぶ
        •  いらなくなった服をすぐに捨てない(リユース・リメイク)



また、私自身は服作りの現場を体験できるワークショップや学校教育の場を通して、子どもたちにも「モノの価値」や「適正価格」について知ってもらいたいと考えています。

作ることで見えてくることは本当にたくさんあります。



さいごに

単価が下がって、たくさん売れるようになった。それ自体は「効率化」とも言えますが、その裏で誰かが犠牲になっているとしたら、果たしてそれは“正しい進化”だったのでしょうか。

これからの時代に必要なのは、「安さ」ではなく「持続可能性」「思いやり」なのかもしれません。



私たちが服を選ぶその一瞬が、誰かの生活や未来につながっていることを、少しだけ意識してみませんか?

 

 

@wacka_upcycle
バングラデシュやベトナムでの体験や
繊維産業や社会福祉と関わりながら、感じた事を発信しています。
メディアでは報道されないリアルな現実を、できる限り忖度なく発信しています。
共感や理解を得れなくても、知られざる真実を伝えたいです。

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