ポリエステルは悪者じゃない。 ―土に埋めたTシャツから学ぶ、繊維の正しい扱い方―
2025/06/09
ポリエステルは悪者じゃない。
―土に埋めたTシャツから学ぶ、繊 維の正しい扱い方―
今、私たちの暮らしの中で当たり前のように存在している「服」。
最初に言っておくと個人的にはTシャツと言えば、コットン100%一択
自分自身が取り扱う商品もコットン100%
おそらくエシカル文脈で語られるストーリーも天然素材の優位性が語られる。
ポリエステルを含む石油由来系の繊維が、なんだか悪者になりがち
ですが、本当にエシカル文脈を語るのであれば、ポリエステルを含む石油由来系の繊維とどう向き合るのか?が鍵な訳で...
ということで
好き嫌い抜きにして、ポリエステルを含む石油由来系の繊維とどう向き合うのかが、繊維産業に潜む課題を解決する重要なポイントだと考えています。
私たちは子供たちを中心に、環境学習としてある実験を行いました。
それは、「
方法はとてもシンプル。
綿100%のT
実験で見えてきた「違い」
埋めてから数ヶ月が経過した頃、綿100%のTシャツはすでにか
一方でポリエステル100%のTシャツは、
この違いは、繊維の成り立ちにあります。
綿は植物から作られた天
土に還るまでに400年かかるとも
この事実を知った子供たちは一様に驚き、そして「どうしてそんな
ポリエステルは悪者じゃない
ここで私たちが大切にしていることがあります。
それは、「ポリエ
ポリエステルは軽くて乾きやすく、しわになりにくいというメリッ
さらに、繰り返し着用しても丈夫で長持ちするた
色褪せや色落ちなども天然素材に比べ、良いと言えます。
問題は素材そのものではなく、その「扱い方」にあると考えています。
「リユース」の落とし穴
よくある対策として、「使わなくなった服はリユース(再利用)し
確かに、その
しかし現実には、日本から送られた大量の古着がアフリカや南米な
そこで埋め立てられたポリエステル製
衣類全体の生産量の約60%は、石油由来の繊維である事から、こういった繊維の墓場に行きつく衣料も60%は石油由来の繊維であることが予想できます。
つまり、リユースしたつもりでも、最終的には「400年消えない
日本国内での「繊維to繊維」リサイクルの重要性
では、ポリエステルをどう扱えばよいのでしょうか?
私たちは、「繊維to繊維(服から服へ)」というリサイクルの仕
特にケミカルリサイクル
しかしここで注意したいのは、「リサイクル」と書かれていても、
たとえば、ペットボトル~繊維への循環はオープンループと言ってヨーロッパではすでにグリーンウオッシュと位置付けられており、一度、ペットボトルから繊維に循環させてしまうと当然ペットボトルには戻れませんし、服も何度も循環させることはできません。
つまり持続可能なサーキュラーエコノミーではありません。
日本で流通する再生繊維のポリエステルの99%はペットボトル由来だと言われています。
ということは、意識的に再生繊維を選んだとしても、実は全く本質的な解決に至らない取り組みに賛同している事になります。
また服から服への海外技術による再生は、
つまり本質的な日本国内における衣料品廃棄量とは全く無関係な政策ということになります。
むしろそうした取り組みを「環境にやさしい」とだけ伝えることは
ではなぜこれらの本質的な解決に至らない再生繊維が市場シェアを広げているかというと、答えは明確で安いからです。
結果は、安さと言う呪縛から逃れられていないのです。
すごく悪い言い方をすると真実は隠され、グリーンウォッシュに加担させられているだけなんです。
子供たちに伝えたいこと
この学習の最も大きな目的は、「素材の正しい取り扱い方を知るこ
ポリエステルが長持ちする素材なら、大切に着て、リユース
「使い終わったらどうなるか?」を考えてモノを選ぶ。
この意識を
最後に、この実験に取り組んだ子供たちの声を紹介します。
「ポリエステルの服、いっぱい持ってたけど、簡単に捨てちゃダメ
「同じように見える服でも、土に還るか?還らないか?が全然違ってび
「お母さんにリサイクルってどうしてるか?聞いてみたい」
こうした小さな気づきが、未来を変える第一歩になると信じていま
今回の環境学習はリアルな体験としてとても重要な方法だと感じました。
何でもやはり聞いた話より実体験として心に残る方が、考えや行動が変わりやすいかもしれませんね!
〜@wacka_upcycle〜
バングラデシュやベトナムでの体験や
繊維産業や社会福祉と関わりながら、感じた事を発信しています。
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