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「お互い様」は世界共通なのか?

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「お互い様」だけでは支えきれない社会へ ~なぜ日本には"優しさ"があるのに"仕組み"がないのか?~

「お互い様」だけでは支えきれない社会へ ~なぜ日本には"優しさ"があるのに"仕組み"がないのか?~

2025/07/14

「お互い様」だけでは支えきれない社会へ
なぜ日本には"優しさ"があるのに"仕組み"がないのか?

 

 

 

日本では、"人に迷惑をかけてはいけない"と教育される。
海外では、"人はお互い迷惑をかけるものだから、お互いに許容しなさい"と教えられるという。

 

海外での実態は、不明確ですし、国や家庭によっても教育の仕方が違うと思いますが、どうやら「お互い様」という概念は存在するようです。

 

 

私はバングラデシュ、ベトナムという2か国で生活し、この「お互い様」という概念が
日本より色濃く存在していたように体感しました。

 その現れ方や背景となる価値観、制度の支え方が異なるため、日本人から見ると「寛大」に見えたのかもしれません。




 海外と日本の「お互い様」文化の違い

「困ったときはお互い様」   
日本でよく聞くセリフの一つ
  
社会構造の中での同調圧力が強く、助け合いが「道徳」として内在化されているが、支援の仕組み  informal(非公式)な相互扶助が多く(ご近所・地域)
自分の属する範囲内では助け合うが、外部には距離を置く傾向 が強い

 

一方、海外では“Pay it forward”(恩送り)という概念が強いように思う。
助け合いは「個人の選択」と「制度」に支えられ、formal(制度化)された支援が整っている(行政やNPO)
多様性の前提がある為、異なる背景の人にも比較的寛容

 

 

海外に住んで初めて違和感を覚えた「優先座席」
意外と海外ではこういったゾーンがなくてもお互い譲り合う精神は強いように思うし、むしろその行為は日本人を見習ってという風に答える友達もいた。
いつしかその精神が、日本の場合、押し付けになってしまったという現象はとても面白い。

ベトナムでもバングラでもとてもやさしく接して貰った。
右も左もわからぬ外国人にとても親切にしてくれた。


相互扶助という概念が強い私は、最初はその優しさを疑っていた。
どうせ「金持ちの日本人に恩を売って、その見返りを求めているだけでしょ」って思っていたけど、いまだその見返りを求められた事は一度もない。

 だから私も日本にいる外国人には、できるだけ優しく、親切に接したい。
もちろん見返りなど求めていない。

これこそが、“Pay it forward”(恩送り)という概念

       (誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、他の誰かに送ること)

 

              一方通行型のリニア型恩返しではなく
         循環型のサーキュラー型の恩送り


「寛大に見える」の背景にあるもの

1. 制度による安心感
海外では、社会保障や労働者の権利、ボランティア制度などが整備されており、個人の「善意」に頼らない支援の仕組みがある国も多く、これが余裕や寛容さを生んでいるように見えるのかもしれません。

2. 多様性の前提
移民国家(アメリカ、カナダ、オーストラリアなど)では、人種・文化・宗教が混在しているため、「違って当然」「価値観の違いは当たり前」という前提があります。
このため「お互い様」的な態度が広く見える一面があるのかもしれません。

3. 自己責任の裏返し
欧米では「自立」や「自己責任」も強く、逆に言えば他人の選択や失敗にも干渉しない寛容さにつながる場合もあります。
これは「放任」とも取れる態度なので、日本的な「助け合い」とは質が異なるのかもしれません。



  結論:海外の「お互い様」は、寛容というより”構造”で支えられている

 


つまり、「寛大さ」に見える背景には、文化的な多様性への理解や、社会制度の整備による余裕

   「お互い様」的な態度が自然に表れるという構造があるのかもしれません。



一方で、
日本では「善意」や「空気」によって支えられているため、負担や同調圧力になってしまうことも多い。

 

 

ではなぜ日本は制度後進国になってしまったのか?

 

① 「家族主義」と「自己責任文化」が根強い
日本では、長らく家族・地域・企業が福祉や助け合いの基本単位とされてきました。

 困ったときは「家族で支え合うべき」「会社が守るべき」「近所で助け合うべき」と
され、公的な制度への期待が薄い。


             結果として、「制度で支える」という発想が育ちにくかった。

          つまり、制度より“”が先行する社会


② 「縦割り行政」と「官僚主導」の限界

日本の行政は、厚労省・文科省・内閣府などの縦割り構造が強く、横断的な社会課題への対応が遅れがちです。
現場のニーズよりも、「前例」や「予算配分」によって動く傾向があり、市民の声が制度に反映されにくい。


③ NPOや市民活動が軽視されがち

欧米では、市民による自発的な助け合い(NPOや地域団体)が行政と連携し、制度の一部として機能しています。

日本ではいまだ「ボランティアはタダでやるもの」「NPOは趣味の延長」という認識が根強く、制度化された支援の担い手としての信頼や資金が不足しています。


④ 「異質性」への不寛容と均質社会の名残

 海外、とくに移民国家では制度が多様な人々を前提に作られています。
 一方、日本では「同じように働き、同じように苦労し、同じように頑張る」ことが前提の社会のため、「制度に頼る人=弱者・甘え」といった偏見も根強く、支援制度の整備に対する理解が広がりにくい。



⑤ 戦後の経済成長による“見せかけの安心”

高度経済成長期には「終身雇用」「年功序列」「企業福祉」が整っていたため、国による支援の必要性が見えづらい。

 

しかし

その構造が崩れた今も、制度的な支えの再構築が追いついていないのです。



 海外との対比:なぜ海外は制度を整えたのか?

国・地域    制度が整った背景
北欧: 高税率だが高福祉。市民の信頼と参加が前提。「全員で支え合う」思想が

   強く、制度整備も早い。
ドイツ:地域ごとの助け合いを制度化(補完性の原則)。労働組合・NPOが制度設計

    に関与。
アメリカ:自由主義の中で、個人を支える仕組みを民間(NPO・財団)や地域が

     構築。その分、格差も大きいが、多様な支援制度が発達。

 

 

 私が住んでいたバングラデシュでは、国の法整備という点ではもちろん後進国ですが、イスラム教という宗教としてのバックボーンが根強くある為、制度にさせられているというよりは教えに支えられているという印象が強くありました。




         結論:日本の制度化の遅れは「文化の強さ」の裏返し

つまり、日本は「お互い様」という文化が強すぎたことで、逆に制度に頼らずともやってこれた歴史があります。


しかし

人口減少・高齢化・雇用の不安定化が進む今、制度へのシフトチェンジが求められているのです。

 

 

     過去の成功と過去に前例のない事はしない体質

日本に残る悪習のひとつ

 

そもそも制度見直す、改革を行う必要のない人たちが、これらを担っている。

 

つまり
現状維持していれば、安定した生活が得られる人たちが担う社会の中で、私たち市民は生活を強いられているということ

 

  
 私のような普通の一般市民ですら、おかしいと気づくような古臭い制度を、携わっている本人たちが違和感を持たないわけがない。

 何を意見しようが、「そう言う制度ですから」と一掃されてしまう。
それでもその制度に苦しむ人たちを横目に安定した生活を得られるのは違和感でしかない。

 

 

  誰もが知らぬ存ぜぬで成り立つ制度自体を早急に見直すべきだと思います。



     日々、社会課題に携わる中で変えるべきだと思う制度



① 【労働と生活保障】
■ 課題:非正規雇用・低賃金・ワーキングプアの増加
        • セーフティネットが不十分なため、働いても生活が苦しい人が増えています。
        • フードバンクや無料塾に頼る子育て世帯も急増。
→ 制度化の方向性:
        • ベーシックインカムや最低所得保障制度の導入検討

    •  社会保障負担の引き下げ
        •  最低賃金の全国一律化と引き上げ
        •  雇用保険や労災保険の適用対象の拡大(フリーランス・ギグワーカー含む)



② 【ケアと福祉】
■ 課題:高齢化・介護・ヤングケアラー問題の深刻化
        • 家族まかせのケアが限界を迎え、制度とのギャップが露呈。
→ 制度化の方向性:
        • 介護休業制度の実効性強化と企業へのインセンティブ
        • 学校・地域と連携したヤングケアラー支援センターの整備
        • 移民・外国人労働者を含めた介護人材確保と支援体制


③ 【教育の無償化と多様化】
■ 課題:教育格差と学校への過剰な期待
        •  教育が家庭の経済力に左右される傾向が強まり、機会不平等が拡大。
→制度化の方向性:
        • 高校・大学教育の所得連動型無償化制度の拡充
        • 公立校の給食・制服・教材費の完全無償化
        • インクルーシブ教育(障害・外国籍・発達特性等)への制度対応

④ 【地域の支え合いの再構築】
■ 課題:高齢化・人口減少・孤独死の増加
        • 地域の担い手が減少し、「お互い様」が機能しなくなっている。
→ 制度化の方向性:
        • 地域コミュニティ活動への報酬付きの支援制度(例:地域通貨、ポイント制)
        • コミュニティ看護・見守りボランティアの制度化
        •  地域運営組織(NPO・協議会等)への財政的継続支援

⑤ 【NPO・市民活動への公的支援】
■ 課題:市民団体が“無償奉仕”とされ、疲弊している
        • やりがい搾取、無報酬のボランティア依存で、持続性に欠ける。
      参考:「善意の罠」:ボランティア依存とやりがい搾取が日本経済をむしばむ構造
→ 制度化の方向性:
        •  NPOや市民団体に対する人件費を含む公的補助の整備
        •  行政による「市民共創型予算制度」の導入(例:市民提案型助成)
        •  ボランティア労働の「最低報酬ガイドライン」の策定

   

   制度改正以外にも市民としてもできることがあるかも...


① 【無関心からの脱却:「関わる人」になる】
        • 地域活動や学校運営、NPOなどの現場に一歩踏み出して参加。
        • 小さくても「自分が当事者」として声をあげることが、制度改善の土台に。

② 【声を届ける:行政・議会・メディアへ】
        • 自治体に意見を出す、議員に要望を送る、市民アンケートに答える。
        • 署名活動やSNS発信も、政治や制度を動かす大きな力になります。

③ 【「報酬あるボランティア」を広める】
        •「無償じゃないとボランティアじゃない」という固定観念を変える。
        •   活動費・交通費・報酬が支払われる市民活動を肯定的に紹介・参加する。

④ 【選挙に行き、制度を変えようとする人を選ぶ】
        •  子育て・介護・貧困・環境など、共感できる政策を掲げる候補を応援。
        •   政治参加は、制度化を進める最短ルートです。

⑤ 【つながる:孤立せず、支え合う関係をつくる】
        •  小さなつながり(子育てグループ、ケアラーの会、町内会)から始める。
        •「助けを求めること」も、制度を必要とする声になります。

 

 

 今回は日常的によく使う「お互い様」という言葉を深堀してみました。

  なんとなく見えてきたのは

 


             恩返し恩送りの概念の違い

 

 

 どちらが良い悪いということではないですが、相互扶助的な概念が強い恩返しより、受けた親切を、別の人に渡していく」という恩送りの方が、恩の広がりが強いような気がします。

 例えば
誰かに席を譲ってもらった時、その人に直接お礼を言うだけでは、恩返しだけど、
他の困っている人がいた時に席を譲ってあげるのが、恩送り

 

 

感謝の表現:受けた恩を忘れずに、次の世代や他の誰かに感謝の気持ちを伝える方法

ポジティブな影響:人間関係を良好にし、より良い社会を築くことに繋がります。

親切の連鎖:社会全体に親切の輪を広がる

 

 そうすると
「親切にしてやったのに」なんていう見返りを求める気持ちも薄まるかもしれませんね!

 

 

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