コロナウィルスの陰で行われる労働搾取の実態
2020/04/14
コロナウィルスの陰で行われる労働搾取の実態
緊急事態宣言が発令され、私たちの生活は大きく変化した。
不要不急の外出自粛により、日常生活が自由に行えなくなり、経済活動も世界規模で停滞する事となった。
唯一、良いと感じられるのは澄み切った青空を眺める事ができる事。
世界的な経済活動の停滞により、大気汚染が大幅に減少した。
日本でもCO2濃度は昨対比の半分だと言う。
この件についてはまた改めて触れたいと思いますが、今回は経済の停滞により、影響が出ている後進国でのモノづくりについて触れたい。
私たちは直面する問題、課題に出くわす毎に忘れてしまいがちな遠くで起こる問題と未来の課題
私たちの行動はすべて遠くの誰かと未来の誰かに直結します。目の前の問題解決は少し視野を広げて、広い視点での解決が求められます。
think Globally act locally
「地球規模で考え、足元から行動せよ」
今、まさに私たちの衣料品を作る国々では大きな影響が出始めています。
世界の低価格商品の製造を請け負うバングラデシュ
じつに自国の輸出の80%を繊維産業に依存し、縫製産業で働く人の数は400万に入ると言われています。
バングラディシュでは今回のコロナウィルスの影響で
・オーダーキャンセルにより、国全体で約3,000億円の損失
・約10億枚の商品が、出荷停止状態
・1,000以上の工場が、存続の危機
・約300万人の従業員が路頭に迷う可能性がある
現在もロックダウンが続き、今のところ4月25日まで延長されている。
その後はラマダン(イスラムの断食月)・イード(長期休暇)
バングラデシュでは約6,000の工場があると言われています。
その内、約6分の1が存続の危機
400万に入る従業員の内、300万人が路頭に迷うとなるととても大きなダメージです。
これはあくまで今現在の数値であり、世界規模でコロナウィルスの収束が長引けば更に状態は悪化する。
コロナウィルス事態が発生した事は誰の責任でもありませんが、そのしわ寄せは常に立場弱いものへと転化されます。(今回の事態に限らず)
売上の低迷、納期の遅延はバングラデッシュを含む製造業に従事する者の責任ではありません。(もちろん日本縫製業おいても)
そもそもオーダーした商品を簡単にキャンセルする事ができるフェアとは言い難い契約条件とは… と疑問に思ってしまいます。
昨今、ファストファッションと呼ばれるブランドではサスティナブル宣言をしている企業も増えています。
これは人気獲得の為のお飾りなのでしょうか?
サスティナブルとは
単に持続可能で環境負荷のかからない素材を使用する事ではなく、製造に携わる方々への配慮が必要です。
いくら機械化が進んでも縫製業は人の手が必要です。
機械が勝手に作ってくれるわけではありません。
まもなく2013年4月24に発生したラナプラザ事件から7年目を迎えようとしています。
ラナプラザ事件については・・・こちらより
2013年以降
大幅に働く環境が改善されました。
しかし今回のコロナの影響で大きく後退する可能があります。
わたしたち消費者が直接的にできる事は少ないかも知れませんが、少なくとも大切に使う事は簡単にできると思います。
簡単に安価に手に入る衣料品
製造の裏側はそう簡単でもなく、安価でもありません。
私たちが選ぶ衣料品は
価格やデザインだけではなく、「すべて生産者と環境に配慮して製造」されたモノなのか?と言う判断基準が必要かも知れません。
労働搾取の上で成り立った衣料品は決しておしゃれではありません。
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