生産現場の状況が改善されないSDGsとは一体?【アップサイクルヤーンiTTo 世界で唯一のリアルTシャツヤーン】
2021/04/12
生産現場の状況が改善されないSDGsとは一体?
体感的にもSDGsの認知度が、日本においても上がってきたように思います。
多くの企業がエシカル・サステテナブルを掲げ、社会の情勢は改善に向かっているように一見思える。
しかしそれはメディアの中の世界とそれを掲げる企業が盛り上がりを見せているだけに過ぎない。
生産現場の実態
最近では、繊維のお仕事以外にも農業との関わりも増え、同じ生産現場として抱える問題点は同じ様に思える。
繊維業界では
エシカル・サステナブル=再生繊維や環境にやさしい素材を使う事が正解のような雰囲気が漂っている。
もちろんそれも大切な事だと思います。
しかし本来、必要な事はモノ作りを行う生産現場そのものが持続可能な体制になることを最優先しなくてはいけない。
ところがこの状況は全く変わっていない。むしろ悪化しているようにも思える。
再生繊維や環境にやさしい素材は、従来の素材に比べ、コストが高い事が多い。
その為、原材料費がUPした分、加工賃を下げて欲しいと要求する事が増えている。
これは本当にSDGsの理念からして正しい事だろうか?
再生繊維や環境にやさしい素材は、従来の素材と比べ、生産性が悪い事が多い。
生産性が悪い事に加え、ロス率も高い。つまり加工賃が上がる。
ではこの加工賃は一体誰が吸収しているのか?
SDGsを掲げる企業の再生繊維や地球にやさしい素材を多用する事になったことで、生産現場の状況改善どころか?
状況悪化と言うのが実態ではないでしょうか?
農業では
先日、伺った農家さんから信じられないような驚愕の事実を聞きました。
それは学校給食に纏わるお話
まず学校給食を提供する野菜は子供たちに触感を味わってもらう為に、通常に販売されている野菜に比べ、大きめの規格を指定されているようです。また給食室での調理がしやすいように通常に販売するよりも根の部分を大きくカットするそうです。
食材と農家の選定は直前の入札で決まるそうです。
つまり決まるか?決まらないか?特別規格の野菜を当てもなく、生産しなくてはならないと言う事
当然どの野菜が使われるかもわからないので、農家さん側で推測して生産しているようです。
入札できればラッキーですが、入札できなければ、他に販売する事の出来ない規格の為、すべて廃棄せざるを得ないようです。
最近では、学校教育の中にもSDGsが授業として組み込まれています。
もとより食品ロスは大きな問題として挙がられています。
しかし
いまだにこのような古い仕組みの中で、多くの農家さんが苦しめられ、多くの食品ロスが生み出されているのが、実態です。
*注:自治体により制度は異なると思います。
販売促進ツールとしてのSDGs
お客様よりこんな言葉を頂くことがあります。
『WAcKAさんの手がけるアップサイクルヤーンは本当に素晴らしい!なのになんでもっと宣伝しないのですか?』
本当にうれしい有難い助言です。
しかし私たちは耳当たりな良い綺麗な言葉と商品映えする画像を並べて販売促進するより、内側にあるストーリーとその活動に共感頂くことを優先します
商品の良い悪しは、お使い頂いた方が、良いと感じて頂ければ、リピートして下さるし、人に伝えて下さります。
私たちのやるべきと事は、販売数の増加ではなく、共感の輪を広げる事
そして本来のサステナブルな社会実現には無駄な生産と消費を削減する事にあります。
再生可能な素材や地球にやさしい素材が増えても、結果的にそれらを再利用可能にするためには新たなエネルギーを使用し、CO2を排出する事になる事を忘れてはいけません。
つまりSGDsを用いた販売促進は、新たな消費脅迫でしかありません。
SDGsを掲げる企業、エシカル・サステナブルを謳う企業の商品だからと罪悪感なく、消費し、使用し続ける事は、本質の理解からかけ離れて行きます。
SDGsは持続可能な社会、誰一人取り残さない社会実現を目指したものです。
そして私自身とても大切にしてるのが関係性の見直し
自分や自分の所属する組織や団体と関わる全てとの関係性の見直し
自分と物・動物・自然との関係性の見直し
自分以外の誰かに負荷を掛けていないか?負担を負わせていないのか?
サステナブルな素材・オーガニックな素材を使用する事も大切ですが、今、日本において最も必要な事は関係性の見直しです。
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