野菜嫌いだった私が、今、農業を大切に思う理由とは?
2021/06/28
野菜嫌いだった私が、今、農業を大切に思う理由とは?
実は野菜嫌いどころか?高校生になるまで白米を食べる事もできませんでした。
そんな私が今、とても日本の農業を大切に思っています。
2020年4月よりWAcKAのアップサイクル事業とは別に
特定非営利活動法人わっかでも活動させて頂いています。
地域には、多様な人がいて、違いがあることがあたりまえの中で育つ子ども達は、生き生きと自分らしく生きることができる。
そんな地域をつくることを目的としています。
様々な活動をするわっか
ゆいのわ八千代
ヤルシェ/キャンドルナイト
道の駅やちよ
52間の縁側
SPOTプロジェクト
ヤオマル
特に関心が強いのがヤオマル事業です。
その理由は
WAcKAの事業の主体となる衣料品アップサイクルとも共通する気候危機による食料不足を懸念しているからです。
もちろん気候危機による問題だけではなく、日本の農業における問題は様々あります。
私自身は農家ではありませんが、直接農家さんから伺った話や文献などを基にまずは主要な問題点ついて触れてみたいと思います。
食品自給率
現在、日本の食品自給率は38%と言われています。
*引用元:自分農業 日本の「食品自給率」を解説
こちらの表ではカロリーベースと生産額ベースと言う2種のグラフがあります。
カロリーベース
食べ物のカロリー=熱量を使って食料自給率を計算する方法です。 国民1人に1日で供給される“国産の食べ物”の熱量を、国民1人に1日で供給される“食べ物全体”の熱量で割り算します。
一人1日当たりの国産供給熱量÷一人1日当たりの供給熱量
生産額ベース
食べ物の価格を使って食料自給率を計算する方法です。
食料の国産生産額÷食料の国内消費志向額
日本では一般的にカロリーベースを採用していますが、世界の多くは生産額ベースを採用しています。
戦後直後の1946年度(昭和21年度)、日本の食料自給率は88%でした。2017年度には38%まで下がっています。
戦前は国内生産が主な米・野菜などを使った食事が中心でしたが、戦後の復興に伴い食生活が欧米風に変化していきました。
国内生産が少なく、外国からの輸入頼りの小麦を使ったパン、飼料や原料の多くを輸入に頼る畜産物(肉類)や油脂類の消費などによる食生活の変化が日本の食料自給率が主な原因です。*引用元:自分農業 日本の「食品自給率」を解説
日本では生産の少ない品目が輸入され、安価に消費できることは我々消費者にとってメリットがあるように感じますが、実はそうとも言い切れなない事情があります。
①人口増加
日本国内だけ、目を向ければ少子高齢化、人口減と言う傾向にありますが、世界全体では
爆発的に人口が増加しています。
1950年の世界人口は26億人
2050年には93億人に達すると言われています。
実にこの100年で3倍以上世界の人口は伸び続けています。
そして主にアフリカ・アジアでの増加傾向にあります。
2021年現在でも世界の人口は76億人
そしてすでに今現在での世界人口の内、7億人(11人に一人)がすでに食料不足だと言われています。
そしてその食料不足に直面しているのが、アフリカ・アジアの農村部の人たちなのです。
つまり人口増加が顕著なエリアで食料不足に陥っているのです。
一方でアフリカ・アジアでも経済発展が目覚ましくなっています。
すでに食料不足の地域で、更に人口が増え、経済発展とともに自国で食料が行き届くようになり、食料消費量が増えるとどうなるでしょうか?
もちろん輸出する量が減ります。
それだけではありません。
経済が発達すれば、工業やサービス業も増え=農業従事者が減り、更なる食料不足が発生します。
そうなれば価格上昇は止まらなくなります。
更なる問題点として挙げられるのが、気候危機です。
②気候変動
日常生活の中でもゲリラ豪雨や水害など実際に被害が多くなり、すでに他人事ではなくなっているとは思いますが、その影響は農業にもすでに表れています。
すでにお米の収穫高に多大に影響されていると言い、日本で一番作られているコシヒカリは、すでに気温が高すぎて、ここ数年は一等米をまともに収穫できなくなっていると言います。
お米の産地として新潟、秋田、山形が有名ですが、現在は北海道での生産量が最も多くなりました。
生産地の収穫量変化も温暖化による影響によるものだとされています。
そして集中豪雨により、全く収穫ができなかったと言うところもあります。
中国でもダムが決壊するほどの集中豪雨で農地が浸水し、全く収穫ができず、食料不足が発生したと言う事例もあります。
また気温の上昇により害虫の大量発生も懸念されます。
少し前にも大量のバッタが発生したと言うニュースもありましたが、気候変動による温暖化で害虫による被害も増えています。
地域の農家さんからはカメムシの大量発生と言う問題を聞いています。
更には未だ私たちの前に立ちはだかるコロナウィルスと言う脅威
③疫病などによる有事
海外輸入に依存する私たちにとって人の往来ができない状況は、モノの往来にも影響が発生します。
実際、このコロナ禍の中、バナナの輸入が困難となり、価格が高騰しました。
いつ終息を見せるか?わからない状態でこれから先もこの状態が長く続けば、輸出の制限なども発生するかもわかりません。
またコロナな終息してもいつ新たな疫病が発生するか?誰にも想像できません。
このような事態も想定した上でも、自国自給率を上げる事は必要だと言えます。
日本でも自給率100%の農作物があります。
自国の食品自給率がカロリーベースで38%と言われていますが、実は日本の農作物の中にも自給率100%の穀物があります。
それはお米です。
2007~2008年に穀物価格が上昇し、世界的な食料危機を迎えた時期がありました。
アジアにおける経済成長による消費増加、自然災害、原油価格高騰などが要因が重なり、このような事態が発生しました。
日本でも価格の上昇が起こり少しダメージがありましたが、それ程、大きなダメージがなかったのは、まさにお米の自給率が100%だったからです。
また2015年のお米の生産量上位5つの国で、輸出の禁止と言う事態が起こりました。
この時も大きなダメージを受ける事がなかったのは。自給率100%だったからです。
輸入に頼る農作物ではそうはいきません。
このことからも自国自給率の必要性をご理解頂けると思います。
しかしここでも不安材料があります。
*引用元:農林水産省
このグラフが示すようにお米の生産量も消費量も減少しています。
食の多様化が進み、畜産や麺やパン類の消費が増えている事が要因だとされています。
そしてこれら欧米化された食材のほとんどが、海外からの輸入比率が高く、自国自給率が低い食料ばかりです。
*引用元:環境リサイクルホームページ
驚くべきはこちらに表にある大豆の自給率の低さです。
大豆と言えば、醤油・味噌汁・納豆・豆腐など日本のどの家庭でも必ず食卓に並ぶ、主要食材です。それがたったの7%しかありません。
海外からの輸入が止まれば醤油・味噌汁・納豆・豆腐が食卓に並ぶことがありません。
いくらお米が自給率100%とは言え、醤油も味噌汁もない食卓はもはや和食とは言えません。
地産地消の大切さ
私はこの事業に携わるまで地域の農作物に関して無頓着でした。
毎日、食卓並ぶ野菜はどこの誰が作ったものなのか?気にせず食べていました。
*引用元:環境リサイクルホームページ
残念ながら私が現在住む千葉県では日本の食品自給率を大幅に下回っています。
もし何らかの事情で他の都道府県から食料の運搬が遮断されれば直ちに食糧危機に陥ります。
東京・大阪に至っては1%しかありません。
これらの状況をふまえると日本の農業には可能性以上に必要性があります。
日本の自給率を上げる事もさることながら、各都道府県でも自給率を上げ、地産地消を推進していく必要があります。
地域の農家と地域の市民を繋ぐ交流こそが、これらの問題を解決する一つの方法です。
何より生産者の顔が見える新鮮なお野菜や果物を口にすると言う幸せな行為で地域の農業が持続可能になるのであれば、これほど良い方法はありません。
ヤオマルは、千葉県八千代市のNPO法人わっかの運営する「地域のみんなをつなぐ八百屋」です。
市内の農家さんが育てた野菜を、地域のいろんな場所で、いろんな形で食べていただく。
地元密着でとってもおいしい
“ヤオマルつながり”で、
地域を身近に感じてください。
引用元:ヤオマルHP
根拠や裏付けはありませんが、地域にはそれぞれの風土があります。
その地域で生涯を過ごす私たちにとって、その地域で育った農作物で育つことが一番望まし事ではないでしょうか?
そして欧米化された食文化をもう一度、米中心の食文化に戻すことも大切な事です。
地域で取れたお米と野菜
これらを中心とした食文化を取り戻し、地産地消を推進する事が、地域の自給率UPにも繋がります。
以上が私が地域の農家さんを大切にしたい理由です。
もし
美味しく食べると言う消費選択をするだけで、地域の農業が持続可能になるのなら、誰でもできるとても簡単な事ですよね!!
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WAcKA
〒276-0026
千葉県八千代市下市場1-4-8
電話番号 :
080-4294-1713
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